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展示ケースに並ぶマタンプシ、指輪、ムックㇽ、タマサイ

ゴールデンカムイとアイヌ文化

ゴールデンカムイの聖地巡礼で十勝に来る人へ チロットで見られるアイヌの道具

チロットの前身の幕別町蝦夷文化考古館は、北海道の公式キャンペーン「北海道はゴールデンカムイを応援しています。」の2022年度のスタンプラリーで、十勝のチェックインスポットの1つでした。十勝のスポットは、帯広百年記念館と合わせて2つです。考古館の資料は、いまチロットの展示館ウチャㇱクマにあります。

2026年10月3日に撮影
チロットの入口。壁に施設名の表示がある
2026年10月3日に撮影

チロットの前身は、2022年度のゴールデンカムイ公式スタンプラリーの十勝のスポットでした

幕別町蝦夷文化考古館は、2022年度の「北海道はゴールデンカムイを応援しています。」ARスタンプラリーのチェックインスポットでした。期間は2022年8月1日から2023年3月31日までで、全道の8地区、47施設が対象でした。

十勝のスポットは2つでした。帯広市の帯広百年記念館と、幕別町の蝦夷文化考古館です。どちらも「帯広、釧路地区」に入っていました。

蝦夷文化考古館は、吉田菊太郎さんが1959年に建てた資料館です。2023年3月末に閉じ、資料は2026年10月に開館したチロットの展示館ウチャㇱクマに引き継がれました。民具と文書を合わせて1,700点以上あります。

2022年10月の取材記事によると、当時の考古館では来館者が増えましたが、外で写真だけを撮って帰る人も多かったと管理人が話しています。チロットでは、建物の中で実物を見られます。

出典: テレビアニメ公式の告知(期間、8地区、47施設)、北海道Likers(2022年10月29日)(十勝の2施設と現地の取材)。スタンプラリーの特設サイトは閉じていて、47施設の一覧の原本は読めません。

チロットの展示を見る行き方を調べる

ゴールデンカムイに出てくるアイヌの道具を、チロットの実物で見る

マタンプシ、タマサイ、イクパスイとトゥキ、ムックㇽは、作品にも出てくる道具です。写真は、2026年10月3日にチロットの展示館ウチャㇱクマで撮りました。説明は、アイヌ民族文化財団の資料と展示の札に書かれている範囲です。

出典: アイヌ民族文化財団「アイヌ民族:歴史と現在」、「アイヌ生活文化再現マニュアル 装身具」、「同 捧酒箸(イクパスイ)」。展示は入れ替わることがあります。写真を撮ってよいかどうかは、受付で確かめてください。

マキリ、アットゥㇱ、イナウはどこで見られますか

道具どんなものか実物を見られる場所
マキリ(小刀)狩り、漁、山菜採りなどに使う暮らしの小刀です。鞘や柄の文様は、男性が彫ります。北海道博物館の総合展示 第2テーマ「アイヌ文化の世界」
アットゥㇱ(樹皮の衣)オヒョウなどの木の皮を材料にして織る布と、その着物です。チロット(蝦夷文化考古館から引き継いだ資料にあります)
イナウ(木幣)木を削って作り、カムイに祈るときに使います。チロット(同じ資料にあります)
丸木舟川を行き来する舟です。考古館の丸木舟は、実際に使われていたものを修復したものです。チロット(同じ資料にあります)
イクパスイとトゥキ祈りのときに酒を捧げるへらと杯です。チロット、北海道博物館
トンコリ主に樺太アイヌが使った、琴の形の楽器です。五弦のほか、三弦や六弦もあります。北海道博物館

マキリの実物の写真は、このサイトにはまだありません。チロットでどの資料が展示室に出ているかは、時期によって変わります。

出典: アイヌ民族文化財団「アイヌ民族:歴史と現在」、北海道博物館 総合展示 第2テーマ、幕別町「蝦夷文化考古館」、北海道Likers(2022年10月29日)

チロットの入口の表示。幕別町アイヌ文化交流センター、Exhibition Hall ucaskuma、Community Hall newser と書かれている
2026年10月3日に撮影

ゴールデンカムイのアイヌ語を、十勝の言葉の辞典で調べる

作品の題名にある「カムイ」は、十勝のアイヌ語の教本に、クマという意味と、神という意味の両方で載っています。このサイトの辞典では、十勝の言葉212語を、カナ、ローマ字、意味で調べられます。

作品で知られる「ヒンナ」は、「おいしい」という意味ではなく、感謝の言葉とされています。公式解説本の内容として、書評が紹介しています。十勝の教本では、「おいしい」は ケラアン、「ありがとう」は イヤイライケレ です。

アイヌ語は、土地によって言い方が変わります。下の表は、十勝の教本に載っている形です。作品に出てくる形と違うことがあります。

出典: アイヌ民族文化財団 アイヌ語教材テキスト(十勝の入門・初級)、ALL REVIEWS(平松洋子さんの書評)

アイヌ語の辞典で調べる

作品を読むときに役立つアイヌ語 19語(十勝の教本の形)

アイヌ語ローマ字意味教本の場所
カムイkamuyクマ。「神」という意味でも使う初級 p.28、p.20
アイヌaynu人間初級 p.20
コタンkotan村初級 p.62
チセcise家初級 p.70
アペape火初級 p.20
ワッカwakka水初級 p.20
マキリmakiri小刀入門 p.37
トゥキtukiさかずき入門 p.37
パスイpasuyはし。お神酒をささげるときのはしとしても載っている入門 p.31、初級 p.88
イナウinaw木をけずって作る、カムイへのささげもの初級 p.88
タマサイtamasay首かざり初級 p.64
ニンカリninkari耳かざり初級 p.64
アットゥㇱattus木の皮の繊維で作った着物初級 p.64
オハウohaw具の入った汁もの初級 p.58
チタタㇷ゚citatap魚などをたたいて作る料理初級 p.58
カムイチェㇷ゚kamuycepサケ入門 p.25
ユㇰyukシカ初級 p.28
ケラアンkeraanおいしい初級 p.58
イヤイライケレiyayraykereありがとう(感謝のことば)初級 p.12

作品の題名にある語と、作品に出てくる道具や料理の名前を中心に、このサイトのアイヌ語の辞典から選びました。意味の説明は、このサイトが短く書き直したものです。

出典: アイヌ民族文化財団 アイヌ語教材テキスト(十勝の入門・初級)。教本の言葉は、本別町の沢井トメノさんの話した言葉がもとになっています。

「北海道はゴールデンカムイを応援しています。」の歩みと、十勝が入った回

期間内容と規模十勝の施設
2018年8月19日〜2019年3月31日第1弾のスタンプラリー。道内の観光スポット11か所なし
2019年4月27日〜2020年3月31日スタンプラリー2。チェックインスポット11か所なし
2020年6月19日〜2021年3月31日ARスタンプラリー3。13エリア、29施設帯広百年記念館 アイヌ民族文化情報センター「リウカ」
2022年8月1日〜2023年3月31日ARスタンプラリー2022。8地区、47施設帯広百年記念館、幕別町蝦夷文化考古館(チロットの前身)
2024年10月8日〜2025年3月30日「ゴールデンカムイと北海道を楽しもう」のポスターラリー。10エリア(札幌、小樽、函館、登別、白老、平取、旭川、網走、阿寒、ウポポイ)なし
2025年9月2日〜2026年2月27日同じキャンペーンの「ゴー北!スタンプラリー」。10エリアなし

このキャンペーンは、北海道と北海道観光振興機構が2018年に始めました。十勝が初めて入ったのは2020年の第3弾です。幕別が入ったのは2022年度の1回です。2021年度の回は、公式の告知を確かめられなかったので、表に入れていません。

出典: テレビアニメ公式の告知(2018年、2020年、2022年、2024年)、ITmedia NEWS(2020年3月2日)、北海道庁 観光振興課、トラベルボイス(2025年9月3日)、北海道Likers(2022年10月29日)

北海道のゴールデンカムイの聖地巡礼で、道具や建物を見られる主な場所

場所作品との関わり(施設や公的機関が書いている範囲)公式 URL
ウポポイ・国立アイヌ民族博物館(白老町)2021年に作品の特別展示を開きました。2024年度のキャンペーンの名前には「supported by ウポポイ」と付いています。ainu-upopoy.go.jp
平取町立二風谷アイヌ文化博物館(平取町)平取は、2024年度と2025年度のキャンペーンの10エリアの1つです。博物館は約四千点の民具を持っています。nibutani-ainu-museum.com
北海道開拓の村(札幌市厚別区)実写映画(2024年1月19日公開)の撮影に協力しました。北海道庁もロケ地として案内しています。明治から昭和初期の建物が52棟あります。kaitaku.or.jp
博物館 網走監獄(網走市)館は、網走監獄が作品の舞台の一つになっていると書いています。スタンプラリーの第1弾と第3弾のチェックポイントでした。kangoku.jp
小樽(小樽市総合博物館 運河館ほか)小樽観光協会は、物語の始まる場所が小樽だとして、1泊2日のめぐり方を出しています。otaru.gr.jp
旭川(北鎮記念館)旭川観光コンベンション協会は、第七師団の資料が並ぶ北鎮記念館に、全国から作品のファンが訪れると紹介しています。入館は無料です。atca.jp
阿寒湖アイヌコタン(釧路市阿寒町)阿寒は、第1弾からスタンプラリーのスポットがあり、2024年度と2025年度のキャンペーンの10エリアの1つです。akanainu.jp

二風谷と阿寒湖は、施設が自分で作品について書いた文を確かめられていません。キャンペーンのエリアだったという事実だけを書きました。時間と料金は変わるので、行く前に各施設の公式の画面で確かめてください。

アイヌ文化を展示している北海道の施設は、北海道のアイヌの博物館の一覧にまとめています。

出典: 北海道庁 文化振興課、北海道庁 知事コラム(2024年2月8日)、北海道開拓の村、博物館 網走監獄のブログ、インターネットミュージアム(2021年の特別展示)、各施設と各観光協会の画面

幕別町の牧草地と丘と雲

十勝で回るなら、幕別のチロットと帯広百年記念館

2022年度の公式スタンプラリーで、十勝のスポットだった2つの施設です。チロットは、帯広駅からバスで約28分、車で約20分です。

チロットへの行き方十勝の観光

2026年10月3日に撮影

ゴールデンカムイの聖地巡礼で帯広・十勝に来たら回る2つの施設

施設見られるもの時間と料金
幕別町アイヌ文化交流センター「チロット」(幕別町千住)蝦夷文化考古館から引き継いだ資料と、企画展「アイヌ文化伝承者 安東ウメ子」(2026年12月28日まで)午前9時〜午後5時。火曜日休み。観覧料は個人300円。バス停「幕別考古館前」が目の前にあります
帯広百年記念館(帯広市緑ヶ丘2)常設展示のアイヌ文化のコーナー。館内のアイヌ民族文化情報センター「リウカ」では、本や映像を無料で利用できます午前9時〜午後5時(入場は午後4時30分まで)。月曜日と祝日の翌日は休み。大人380円

時間と料金は、2026年10月3日に確かめた内容です。十勝の人里が作品の舞台になる場面は、公式や公的機関の資料では確かめられませんでした。このサイトは、十勝や幕別を作品の舞台とは書きません。

出典: 幕別町「幕別町アイヌ文化交流センター チロット」、帯広百年記念館、アイヌ民族文化情報センター「リウカ」

ゴールデンカムイの基本の事実(巻数、完結の日、アイヌ語監修、映画とドラマ)

作者
野田サトル氏
連載
集英社「週刊ヤングジャンプ」
完結
2022年4月28日に連載が完結しました
巻数
全31巻
受賞
第22回手塚治虫文化賞 マンガ大賞(2018年)
アイヌ語監修
中川裕氏
実写映画 第1作
『ゴールデンカムイ』2024年1月19日公開
連続ドラマ
『連続ドラマW ゴールデンカムイ 北海道刺青囚人争奪編』2024年10月6日開始、全9話
実写映画 第2作
『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』2026年3月13日公開
実写のアイヌ語・文化監修
中川裕氏、秋辺デボ氏

出典: 週刊ヤングジャンプ公式、テレビアニメ公式 スタッフ、映画公式、北海道開拓の村「映画公開のお知らせ」

公式解説本『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』

『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』は、アイヌ語監修の中川裕氏が書いた集英社新書です。2019年3月15日に発売されました。絵は野田サトル氏です。集英社は「アイヌ語監修者による、唯一の公式解説本」と紹介しています。

目次には、「カムイとアイヌ」「言葉は力」「信仰と伝説の世界」「グルメワールド」などの章があります。作品に出てくる言葉や道具の背景を、先に読んでから展示を見ると、見えるものが増えます。

幕別と十勝のアイヌ文化は、このサイトでも公的な出典つきでまとめています。

出典: 集英社 書籍の紹介

幕別と十勝のアイヌ文化を知る

このサイトと作品の関係

このサイトは個人が運営する案内サイトで、集英社、作者、北海道庁とは関係がありません。

作品の絵、画像、せりふは使っていません。写真は、運営者がチロットで撮ったものです。

出典

  1. テレビアニメ「ゴールデンカムイ」公式 2022年度スタンプラリーの告知 期間(2022年8月1日〜2023年3月31日)、8地区、47施設。
  2. 北海道Likers(2022年10月29日) 十勝のスポットの帯広百年記念館と幕別町蝦夷文化考古館を取材した記事。
  3. テレビアニメ公式 2020年のARスタンプラリー3の告知 13エリア、29施設。十勝が初めて入った回です。
  4. 北海道庁 観光振興課 2025年度のキャンペーンの告知。
  5. 北海道庁 文化振興課「映画『ゴールデンカムイ』のロケ地、開拓の村に出かけよう!」 北海道開拓の村が撮影に協力したこと、建物が52棟あること。
  6. 週刊ヤングジャンプ公式「ゴールデンカムイ」 連載の完結の日、全31巻、手塚治虫文化賞。
  7. テレビアニメ公式 スタッフ 作者、連載誌、アイヌ語監修。
  8. 映画『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』公式 公開日と、アイヌ語・文化監修。
  9. 集英社『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』 著者、発売日、目次。
  10. アイヌ民族文化財団「アイヌ民族:歴史と現在」 マキリ、イクパスイ、トゥキ、イナウ、タマサイ、ムックリ、トンコリの説明。
  11. アイヌ民族文化財団「アイヌ生活文化再現マニュアル」 装身具(マタンプシ、タマサイ)と、捧酒箸(イクパスイ)。
  12. アイヌ民族文化財団 アイヌ語教材テキスト 十勝の入門・初級の教本。アイヌ語の表のもとです。
  13. 北海道博物館 総合展示 第2テーマ「アイヌ文化の世界」 マキリ、イクパスイとトゥキ、トンコリの展示。
  14. 帯広百年記念館 アイヌ民族文化情報センター「リウカ」 十勝のアイヌ文化の情報と、施設の利用の案内。